緩効性ケイ酸カリ肥料開発の経緯とその特徴

問合わせ ひとつ戻る データベース入り口に戻る

山田勝利
1987年7月 北海道通産情報 42(7),48-49

 今日世界の人ロは年2%強の割合で増加しつつあり,それに合わせて食料および飼料を生産していかなければならない。 従って,世界の化学肥料生産量は窒素,カリおよびリンの合計で2000年には18,000〜20,000万トンと膨大な量になると言われている。
 世界の肥料原料を資源的にみると地球規模では不足はないと言われている。 しかし,国内では窒素肥料は空中窒素固定法の開発により空気から製造しているが,カリおよびリン肥料を造るための原料は全量を輸入に頼っている上,良質資源は滅少するので,肥料製造の動向は単に安価に造る方向から. 肥効が高く流亡が少なく,かつ土壌を荒らさないものを造る方向へと移行している。 このような状況の中で,我が国は効率の良い肥料の開発研究に取り組んできたが,近年世界に先駆けて開発,実用化された新しいタイプのケイ酸カリ肥料について紹介する。