Fe(II)(edta)錯体と亜硫酸イオンの混合水溶液による一酸化窒素の吸収

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池田光二/ 井戸川清/ 福田隆至
1987年12月 北海道工業開発試験所報告 44,17-26

 大気汚染防止の立場から化石燃料等の燃焼に伴って発生する窒素酸化物(NOx)の除去法について多くの研究が行われてきた。 その中でも錯塩吸収法は脱硝と同時に脱硫が可能であることから強い関心がもたれ,これに関して多くの研究がある。
 なかでも代表的なものはFe(II)(edta)錯体と亜硫酸塩混合水溶液からなる吸収剤である。 しかし,NOxの吸収によって生成する副生物の処理と利用方法の開発は実用上不可欠の課題であろう。 この方面の研究として窒素と硫黄からなる化合物(N-S化合物)の生成挙動や化学原料の中間化合物の製造を目的とした報告がある。
 鉄の酸化の挙動は一酸化窒素(NO)の吸収能力ならびに反応生成物の挙動にも関係すると考えられるが,N-S化合物が介在する複雑な反応である。 反応系の濃度条件によって異なった生成物が得られる可能性もあり,副生物の利用をはかる上でこれらの挙動を明らかにする必要がある。
 本報告は,NOと亜硫酸イオン(HSO3-及びSO32-)の濃度を変化させた場合のFe(II)の酸化挙動について検討し,その結果にもとづいて反応系の濃度条件を定め,生成物について検討した。