ココナッツ生産残渣のパルプ・紙への利用

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Jyoedodibroto,R.
1987年2月 北海道工業開発試験所技術資料 11,2,11-11

 熱帯地域において,豊富かつ集約的に栽培されている植物の一つにココナッツがある。 全世界に於ける栽培面積は約900万ヘクタールであり,このうち290万ヘクタールをインドネシアが占めている。 ココナッツ栽培の主要目的物であるコプラはインドネシアにおいて約180万トン/年の生産がある。 これに伴い,ヤシ殻は約240万トン程度生産されると推定されている。
 このように大量かつ集約的に生じるヤシ殻からセルロース部分を取り出し,パルプ・紙として利用することにより,現地の産業に資することを目的として,昭和56〜58年度にわたり,製品科学研究所とインドネシアセルロース工業開発研究所との間において共同研究が行われた。
 本研究においては,ココヤシ殻の(1)構成成分,(2)蒸解,(3)漂白,(4)叩解,(5)機械的性質等について検討した。