塩化亜鉛触媒石炭液化油による石炭の分解抽出

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森田幹雄/ 広沢邦夫/ 後藤藤太郎
1985年12月 燃料協会誌 64(12),989-996

 塩化亜鉛を触媒に用いて製造された石炭液化油は,石炭分解抽出反応溶剤として良好な性能を示すことが予測され,その結果として想定した石炭液化プロセスの簡略化が期待できる。 すなわち,塩化亜鉛触媒石炭液化油を溶剤に使用すれば,分解抽出反応を水素加圧下で行う必要はなく,溶剤の水素化工程も不要となる可能性が高い。
 そこで,本研究では,赤平炭と太平洋炭の塩化亜鉛触媒下で調整した石炭液化油が. これら石炭の分解抽出反応においてどの程度の分解抽出性能をもつかを,水素供与性をもつテトラリンと水素供与性に乏しいが工業溶剤として多用されるアントラセン油との比較において確認した。