グリッド領域における粒子及びガスの挙動
千葉繁生/ 武内洋
1985年5月 化学工学 49,328-330
分散板から流動化ガスを層内に吹き込むと,孔の鉛直上方にジェットが形成される。
一般に鉛直ジェットの形状は,ジェット径djと,生成気泡がジェットから離脱する際に生じるくびれ部の高さ,すなわちジェット最大到達高さhjmaxとによって記述される。
ジェット径,最大到達高さについては多くの推算式が提出されており,実測値を比較的よく相関する式が鞭らの成書にまとめられている。
しかし,高温あるいは高圧下での実測は少なく,わずかにGhadiriとCliftが1,073Kで,KnowltonとHirsanが245〜5,171kPaで,それぞれ最大到達高さの測定を行っている。
ジェット径,最大到達高さから,ジェットの大まかな挙動が判明し,装置設計のある程度の指針が得られる。
しかし,グリッド領域で伝熱あるいは反応の制御をはかりたい場合などには,より詳細な情報,すなわちこの領城における粒子の動きおよびガスの流れに関する情報が必要である。