石炭灰からの発泡ガラス,ガラス繊維の製造

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鶴江孝
1985年12月 北海道通産情報 40(12),62-64

 昭和47年,54年の石油危機を契機に石油代替エネルギーの開発研究が進められ,石油の節約が推進されていますが,石炭が石油代替エネルギーとして即応性が高いため産業各分野での石炭利用が再び盛んになっています。
 当試験所におきましても従来ク溶性ケイ酸カリ肥料化への研究が行われ,また昭和56〜59年度においてク溶化しにくい石炭灰の肥料化および断熱材への研究を行っています。
 石炭灰(フライアッシュ)の化学組成は産地によって異なります。 石炭灰はケイ酸,アルミナ,酸化鉄等を多量に含む無機物であり,無機物資源とみることができます。 ここでは石炭灰の有効利用として断熱材料を製造することを目標にフライアッシュから発泡ガラス,ガラス繊維を試作した結果について概略を述べます。