ポリオレフィン系プラスチックの油化技術

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斎藤喜代志
1985年7月 北海道通産情報 40(7),46-47

 プラスチックは,その用途からみて優れた性質を持っており,日常生活に欠かすことのできない材料となっています。 しかし使用済みのプラスチックは,産業・経済の発達に伴い一般廃棄物として毎日多量に排出されており,しかもその量は年々増加を重ねています。 そのため,プラスチック廃棄物の処理方法として,再生加工,燃焼,ガス化及び油化などの研究が行われてきましたが,依然として未解決の問題が多い状態であります。
 今回の「北開試プラザ」では,プラスチック廃棄物の中で,最も廃棄量が多いと思われるポリオフィン系プラスチック廃棄物(ポリエチレン,ポリプロピレン)の有効利用のために,加工・処理を施こした天然ゼオライト触媒を用いて熱分解させ,従来は不可能であった常温で流動性を持った軽質な炭化水素油を得る技術の開発を行いましたので,その概要を紹介したいと思います。