急を要する研究課題「石炭-水系燃料に関する研究」について
山口義明
1984年9月 北海道通産情報 39(9),54-55
現在,経常研究で石炭-水系燃料(CWS,COAL WATER SLURRY)に関する試験研究を進めていて,これが60年度で終了することになっている。
引き続き次年度より特別研究を実施する計画を立てていたが,石炭-水系燃料に関する研究の最近の急速な進展状況と炭礦における最近の微紛炭問題から,日本炭を用いた日本独自の研究開発の必要性を痛感すると同時に,もう少し研究計画を短縮して実行しなければ,この開発研究が諸外国に遅れをとるのではないかと考えている。
今後十年エネルギー資源の多様化が一段と進むなかで,日本の石炭エネルギーの将来を展望し,微粉炭あるいは低品位微粉炭の利用を念頭においたCWSの製造と燃焼の技術開発を早急に確立する必要があると考える。
そこで,日本独自のCWS製造の技術開発課題は何か,そしてその問題点は何か,について私見を述べたい。