トリチウム除去および重水濃縮用疎水性触媒に関する研究
-第2編第3章 高圧法による寿命試験-

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高橋富樹/ 大越純雄/ 佐藤俊夫
1984年3月 北海道工業開発試験所報告 34,33-35

 前章において,北光型触媒の常温常圧下の性能試験を行った。 本章では同触媒の常温,10気圧程度の加圧下で併流型高圧装置を用い2カ月間の寿命試験を行った。
 Beckerらによると,本反応に白金-活性炭を使用した場合,その触媒活性は圧力にほぼ比例して増加することを認めている。 そこで,本触媒についても圧力効果は同様と考え,10気圧に加圧するとともに水素流速を常圧の場合に比し5倍増し,常圧低流速におけるとほぼ同様な触媒活性を維持しながら2カ月間の寿命試験を行えば水素処理量において,常圧試験の10倍すなわち10カ月に相当する試験が実施でき,その結果により本触媒の実用可能性が判断できると考えられる。
 また,触媒が疎水性であるため向流型反応塔では場合によりフラッディングを起し,触媒の本来の性能以外に装置工学的な困子が混入する。 そこで,触媒性能試験装置として併流型を用いて行った。