トリチウム除去および重水濃縮用疎水性触媒に関する研究
-第1編第3章 水-水素間同位体変換触媒の劣化因子の検討-

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大越純雄/ 高橋富樹/ 佐藤俊夫
1984年3月 北海道工業開発試験所報告 34,13-15

 トリチウム除去,重水製造用のための水-水素交換用触媒として,スチレンジビニルベンゼン共重合体を担体とする白金触媒が高活性であることはすでに述べた。 しかし,本触媒を実用化するためには触媒の寿命の問題がある。 一般には,触媒の失活は1)シンタリング,2)触媒毒に起因するとされているが,本触媒のように反応温度が常温付近の場合は,熱的原因にもとづくシンタリングは失活の原因とは考えられない。 したがって後者の触媒毒が問題となる。 本章では代表例として,ポラパックQSに白金を担持した触媒を選び,原料水中の不純物と装置及び配管などから溶出する可能性のある成分が触媒活性に及ぼす影響を調べると共に,触媒の劣化防止対策を確立する目的で行った。