水素還元過程における酸化鉄単一球内の圧力増加と温度降下

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佐藤享司/ 西川泰則/ 田村勇
1983年9月 鉄と鋼 69,1137-1144

 鉄鉱石ペレットの水素による還元反応速度の研究は数多く行われているが,必ずしも十分な解明がなされているとはいえない.
 本報告では,直径約35mmの酸化第二鉄単一球を作成し,水素還元過程における試料球内の圧力と温度を連続的に同時測定した. 還元途中に取り出した試料球の断面から3段階の反応界面位置の変化を測定するとともに,3種の還元生成物層を切り出し,有効拡散係数を決めるのに必要な構造係数および有効熱伝導度を別個に測定した. そして,中野らの有効拡散係数の概念を導入して,3界面未反応核モデルに基づく非等温・非等圧解析法によるシミュレーションを行い,実験結果と比較,検討した.