汚泥の乾燥方法と熱分解性
野田良男
1983年3月 北海道工業開発試験所報告 31,67-68
下水の活性汚泥処理に伴ない余剰汚泥が生ずるため,この処理が問題になってきた。
本研究は余剰汚泥の乾燥と熱処理を目的として,余剰汚泥の乾燥特性,熱分解性について調べた。
一般に汚泥処理には大別して生汚泥と脱水汚泥として処理する方法が考えられる。
生汚泥を用いる場合には,凝集剤,砂の混入がさけられ,汚泥そのものの特性が明らかにできる反面,高含水率(99%)のためこれらの処理が問題となる。
また脱水汚泥の場合は,水分は少ないが凝集剤,中和剤,砂等の混入により,例えば熱処理をした場合には,複雑な反応が予測される。
本報告では,流動層などによる熱処理のために取扱いの便利な試料を作成するために生汚泥の乾燥法,及びこれらによって得られた試料の熱天秤による熱分解性を調べた。