反応速度差を利用した水質計測技術に関する研究
[本法に関する計測理論の研究]
伊藤三郎/ 緒方俊夫/ 原口謙策/ 中川孝一
1983年3月 北海道工業開発試験所報告 30,19-21
錯体の種類によりわずかな相違はあるが中心金属による反応速度の大小には次の関係が見出された。
Cd2+>Mn2+>Zn2+>Cu2+>Co2+,Fe2+>Ni2+>Co3+,Fe3+,Cr3+
これらの関係は,中心金属イオンの配位数が水分子以外の配位子により完全に満たされているものは,極めて反応が遅いと考えられること,次にこの条件が満足しても錯体の構造がひずんだ八面体構造の場合には反応が速くなること,さらに一部分水分子を配位子としているものは,極めて反応が速いという解釈ができた。