石炭燃焼ボイラー排ガス中のNOx,SOxの同時除去パイロット試験

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井戸川清/ 池田光二/ 福田隆至
1982年2月 燃料協会誌 61(2),135-144

 本研究では,懸濁液にMg(OH)2を添加した吸収剤を用いて小型石炭ボイラー燃焼排ガス処理に適用し,吸収装置として充填塔を用いてNOx吸収性能と操作条件との関係を明らかにした。
 充填塔の充填物としては,通常,単位容積当りの表面積の大きいラッシヒリングなどが用いられているが,吸収液が懸濁液の場合には,懸濁粒子が充填物表面に付着して操作が不能になることが予想される。 そこで,充填物としては,この点を考慮して垂直平行板状充填物(商品名サンパッキン)を用いた。 なお,充填物としてサンパッキンを用いた場合の充填塔の気相物質移動係数と気液接触面積については,公表されたデータが見あたらないので,NaOH水溶液によるCO2の吸収実験によってこれらを求め,これらと操作条件との関係についても明らかにした。