カオリンの閉回路系選鉱法に関する研究
[プロセスの動特性-特に沈降濃縮槽内の流れ特性について]

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関口逸馬
1982年11月 北海道工業開発試験所報告 28,64-74

 カオリン鉱処理系統においては各単位プロセスが,連続した工程の中で運転されている。 また用廃水を循環使用する閉回路系では繰り返される用水中に含む物質の状況が時と場所によって変化している。 たとえば沈降槽などにおいては前章で述べたように粒子自体の沈降による槽内の動きと連続操業による流体の流れによって槽内に対流や混合を生じ,流体の乱れが生じている。
 このように系内に物質の移動があれば種々の単位プロセスの性能は,いわゆる静特性を示すことは考えられず,過渡期の特性,すなわち動特性の中で運転される場合が多い。 そしてその中でも特にプロセスのもつ動特性が全体系に影響を及ぼすと考えられる装置はカオリン鉱処理系統の中にもいくつかあり,シックナ,沈降槽,浮選機などがそれである。