カオリンの閉回路系選鉱法に関する研究
[処理プロセス設計に関する基礎試験]

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関口逸馬
1982年11月 北海道工業開発試験所報告 28,24-42

 南白老産カオリン鉱石は第1章の性状で明らかなようにKaoliniteを主成分とし,Quartz,Pyrite,Marcasiteの他,Feldsparsなどが混在している。 このようななかからKaoliniteを回収し,他を不純物として除去するための選鉱は一般に解砕→摩鉱→浮選(磁選)→分級→漂白→沈降→濾過→乾燥の精製工程をとるのが必要とされている。 またこの場合,カオリンの用途が製紙用であることから製品としてはQuartzのような不純物を含まず,粒度は細かい(5μ以下80%以上),白色度の高いカオリナイト結晶であること,および懸濁液の粘度が低いこと,などの制限があることを考慮して処理する必要がある。
 本章では上述のプロセスのうち,とくに解砕と摩鉱に関連する鉱石の水中崩壊性を,つぎに浮選による硫化鉄の除去について検討した。 そして分級ではペンシルタイプの湿式サイクロン試験を行った結果について述べる。