都市ごみの水分測定方法および乾燥特性

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細田英雄
1982年3月 北海道工業開発試験所報告 27,7-14

 都市ごみ中の水分測定は,厚生省指導案に基づいて行うことになっているが,測定に時間を要すること,ごみの非衛生さなどにより,地方自治体ではそれぞれの簡便法を用いている。 しかしながら,これまでの調査によると,ごみの水分測定法を系統的に研究した報告は見当らず,ほとんどの場合,電気熱風式乾燥器を使用して,長時間の水分蒸発を行わせる方法を用いている。
 一方,都市ごみを焼却したり,これを燃料として焼却発電,熱分解などの操作を行う場合には,正確な水分量を迅速に測定する必要がある。 測定時間を短緒する方法としては,サンプル量を少なくすることが考えられるが,原料の代表値としては疑問がある。 一方,多量のサンプル量を用いると測定に数日を要するため,測定値によるごみ処理プラントの操作条件の制御が困難となる。 そこで本報では,少量の試料によって信頼できるデーターを得る方法を確立する目的で,石炭JIS法,植物水分測定法の一つである赤外線水分計,現行の大型乾燥器による方法,および,折しい分析方法である高周波水分計の四つの方法をモデルごみを使用して比較検討した。 その結果,高周波水分計による方法が,正確で迅速に測定できることがわかったので,高周波水分計で実ごみによる乾燥速度を求めた。 これらの結果について報告する。