鉄鉱石の高圧流動還元に関する研究
[高温・高圧化における鉄鉱石の還元-高圧流動層装置の試作改造]

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西川泰則/ 佐藤享司/ 植田芳信/ 鈴木良和/ 佐山惣吾/ 佐藤俊夫
1982年3月 北海道工業開発試験所報告 26,9-16

 最近,原子力エネルギーを利用した直接製鉄法の実用化をめざして高温・高圧のガスを用いる還元装置の開発が報告されている。 しかし,高温・高圧下における粉鉄鉱石のガス還元機構に関する基礎的検討は十分とは言えず,特に10kg/cm2(絶対圧)以上の高圧流動還元に関する報告はほとんど見あたらない。
 本章では,900℃,40kg/cm2までの実験が2〜3人で通常の実験室においてできる回分式高圧流動還元実験装置の製作について検討した。 試作-実験-改造の繰り返しを経て最終的に再現性のある還元データが得られるまでに数年の歳月を要した。 試作当初はできるだけ自動化と安全を図るため計測-制御機器類を種々取り付けたが,実験-改造の過程でそのような機器類が故障の原因になることもあり,しだいに取り除かれ,最終的には簡素な装置になった。