フィリピン産樹木および林産廃棄物の利用法

　東南アジア地域に産出する南洋林のわが国への輸入量は，総輸入量の約40％（4500万m³）であり，これらの製材工程で，30〜40％に及ぶ廃材が排出される。
　省資源時代の今日，これら有限資源の有効利用，そして高付加価値化は重要である。 また，石油ショック以来，資源輸出国では，原木の輸出を規制し，製品化輸出の志向が高く，わが国においても，その対応が必要であった。 これらの背景から，木材の有効利用法の一環として，フィリピン産樹木及樹木及び林産廃棄物を対象に流動化法による活性炭製造法の研究をフィリピン国立科学研究所と共同で行った。 これらの研究は，工技院国際研究協力課の国際産業技術研究事業（ITIT）の一つである特別研究として行われた。