金属酸化物触媒上でのフェノール類の吸着状態に関する研究[ガスクロマトグラフ法による触媒の酸塩基特性の測定]
小谷川毅/ 下川勝義/ 山本光義/ 吉田忠
1981年9月 北海道工業開発試験所報告 25,6-8
酸塩基測定法はハメット指示薬を用いる滴定法であるため有色固体に対しては滴定時の終点が不明瞭となり精度に欠ける欠点がある。
また,気相接触反応の活性点を液体中で滴定によって求めた場合の work functionの相違も問題になる。
この点を避けるために気相中のピリジン吸着量を酸量としフェノール吸着量を塩基量とする方法が提唱されている。
両者の吸着量測定にはスプリングバランスが用いられているが,実験操作がはん雑であるため,ここではガスクロマトグラフ法によって吸着量を測定した。