鉄(II)-エチレンジアミン四酢酸塩-亜硫酸マグネシウム系懸濁液による希薄一酸化炭素の吸収
-一酸化窒素の吸収能に及ぼす共存ガス及び吸収液成分濃度の影響-
福田隆至/ 池田光二/ 井戸川清/ 安藤公二
1980年9月 燃料協会誌 59(9),750-756
著者らはさきにマグネシウムおよびカルシウム化合物の中で亜硫酸マグネシウムに,エチレンジアミン四酢酸塩,第一鉄を混合した吸収液が最もすぐれた一酸化窒素の吸収能を示すことを見い出し,報告した。
排煙ガス中の窒素酸化物の除去操作にこのような吸収剤を適用する際には,吸収剤の寿命時間を推定する必要がある。
本吸収剤は三つの化合物を含む懸濁液であり,また,吸収能は吸収液調製法の影響も受けるために,既往の知見をもとにその吸収能力を推定することは困難である。
そこで,本吸収液によるNO除去率と吸収時間の関係を求め,NO除去能力の持続時間におよぼすNOおよび共存ガスの濃度,吸収液の濃度および温度の影響を明らかにした。