固定燃焼装置からの窒素酸化物排出防止技術に関する研究
[パイロット試験-石炭ボイラー排ガスのNOx・SOx同時除去試験(横型攪拌式吸収装置)マグネシウム化合物-鉄(II)-edta系吸収剤]
福田隆至/ 井戸川清/ 池田光二/ 三浦正勝/ 山口弘
1980年3月 北海道工業開発試験所報告 21,68-71
石炭燃焼排ガスには比較的高濃度のNOxとSOxならびにダストが含まれ,いわゆるダーティな排ガスの典型とされている。
エネルギー事情の逼迫により石炭の見直しも行われている。
現状ではこのようなダーティ排ガスを対象とする脱硝技術は確立されているとはいえない。
湿式法においては,NOx,SOxの同時除去が可能であり,ダストや重金属類を含む排ガスにも適用できる利点がある。
当所においてはアルカリ土類化合物を含むNOx、SOxの吸収剤としてMg化合物-Fe-edta系懸濁液が優れた除去性能を示しうることがわかった。
ここでは小型石炭ボイラー排ガスを用いて横型攪拌式吸収装置によるNOx,SOx同時除去の除去性能と操作条件との関係について検討した結果を述べる。