酸化物含有焼結鉄圧延板の機械的性質
鈴木良和/ 矢部勝昌/ 西川泰則/ 西田恵三
1979年2月 鉄と鋼 65,245-253
著者らは,一般に製鉄用原料として使われている鉄鉱石から,流動還元などの直接製鉄法により得られる還元鉄粉が粉末冶金に使用される場合,還元鉄に残留する脈石成分が製品の物性に与える影響を調べることにより,これらの含有許容量と,成分の効率的な調整による物性への効果を明らかにすることが必要であると考え,その基礎的な検討を試みた.
今回は鉄鉱石中に多く含まれているシリカ,アルミナを,それぞれ純鉄粉に混合し,成形後焼結した圧延焼鈍板の機械的性質について,おもに引張り試験で調べ,さらに焼結鉄と酸化物との界面における反応性について2,3の知見を得たので報告する.