フライアッシュについて

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稲田武
1979年3月 北海道工業開発試験所技術資料 8,1-7

 今日,わが国は産業技術の開発により経済大国と称されている。
 一方,産業成長の高度化にともなう環境問題や,輸出の行き過ぎによる国際的なトラブル,また最近ではオイルショックが契機となり,エネルギーや食糧問題,更に資源の有限などに重大な関心をもたれるようになってきているのが現状である。
 このような動向に対して,工業技術院及び所属の試験研究機関は,公害防止に関する研究,クリーンエネルギーを確保するためのサンシャイン計画,省エネルギーのためのムーンライト計画,省資源,省エネルギーと環境保安の両面から,資源再生利用技術システムの研究開発と,時代の要望にしたがってその性格,研究内容,名称も変化したが科学技術,産業技術の振興にその役割を果している。
 当試験所も設立以来,民間産業の技術育成のため共同研究,受託研究,技術指導等を積極的に行い数多くの成果を上げているが,今回その中から当所の研究テーマであり,現在技術指導を行っているフライアッシュについて,その内容とこれまでの調査結果をとりまとめ,当相談所の業務の一端を紹介する。