固体無煙燃料工業に関する調査第2報
-英国における低温タール利用の動向-

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館林昌平
1962年1月 北海道工業開発試験所技術資料 4,1-27

 一般に,半成コークスの別名をコーライト(Coalite)と呼ぶほど、Coalite and Chemical Products Limitedは有名である、同社は英国における2つの民営固体無煙燃料製造会社の1つであり(他はRexco社)、低温乾留において最も古い歴史を持っている。 英国における低温乾留工業は固体無煙燃料を目的として古くから発達してきたが、特に1956年に大気汚染防止法が施行され、英国の各地に大気汚染統制地域(Smoke controll area)が指定されたので、低温乾留による固体無煙燃料の製造が再び重要となり、大気汚染防止法の適用を成功させるかどうかは、固体無煙燃料の増産にかかっているほどの状勢となってきた。 コークス、ガスコークス、半成コークス等がこの目的に適しているが、コークス、ガスコークスは着火性が劣り燃焼方法を改善しなければ、一般に普及することが難しい。 これに反して半成コークスは反応性が良くて着火し易く、どのようなストーブや炉でも使用できる長所があり、また副産する低温タールは化学製品の製造原料として最近特に注目を浴びてきている。
 このような客観状勢から、同社は生産能力の増大を計画し、種々検討した結果遂に増産に踏み切ったのである。 このためAskern工場とBolsover工場の生産能力を増し、低温タールの精製装置を改修する一方、研究機関の充実、補助部門の一本化等を実現し現在に及んでいる。