石灰,セッコウ存在下におけるフライアッシュ,水さい及びシラスのゲル化ならびに硬化特性

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井上憲弘/ 原尚道
1982年12月 セメント技術年報 36,69-72

 フライアッシュを対象に,ゲル化による軽量建材製造の可能性を検討する目的で,水さいおよびシラスを比較原料として,ゲル化ならびに硬化体製造試験を行い,以下のことを明らかにできた。
 フライアッシュからも水さい,シラスと同様に,ガラス相を主成分とするため石灰,せっこうを配合することにより,ゲル化軽量建材製造が可能である。
 フライアッシュは,化学成分としてはSiO2の次にAl2O3を多く含むため,軽量化を目的とする場合,エトリンガイト生成量を増やすようにゲル化条件を設定すべきである。
 フライアッシュのSiO2含有率はシラスには劣り,また水さいに比べるとCaO含有率は低いので最適石灰配合率は,シラスおよび水さいの中間にとるべきである。