食品の糖化抑制作用評価とその関与成分
Evaluation method for Anti-glycation activity
of foods and related ingredients
地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所
化学技術部 バイオ技術グループ 主任研究員
瀬戸山 央
糖化(メイラード)反応は、アミノ酸やペプチド、タンパク質などのアミノ化合物と還元糖などのカルボニル化合物が加熱、非酵素的に反応してメラノイジンとよばれる褐色物質が生成する反応のことです。
食品における糖化反応は色や香りを生成する重要な反応として研究されています。
一方、糖化反応は生体内においても起こっています。特に糖尿病患者において糖化ヘモグロビン(HbA1c)値が上昇することはよく知られています。
このように体内における糖化は、タンパク質に糖が付加した形になりますが、酵素による糖付加反応(グリコシル化)と区別する為にグリケーションと呼ばれています。
生体タンパク質は、加齢や過剰な糖などにより糖化され最終的にAdvanced Glycation End Products(AGEs)とよばれる糖化最終産物が形成されます。 AGEsには様々な化合物の総称であり、種々の病態の発症に関与することが明らかとなっています。このことから、AGEsの生成抑制、分解作用を持つ化合物の探索が行われています。 当所においても野菜、果実、加工食品やこれらに含まれる各種成分などを対象として、さまざまな糖化抑制作用評価を行ってきましたので、その研究内容と測定事例を紹介いたします。
生体タンパク質は、加齢や過剰な糖などにより糖化され最終的にAdvanced Glycation End Products(AGEs)とよばれる糖化最終産物が形成されます。 AGEsには様々な化合物の総称であり、種々の病態の発症に関与することが明らかとなっています。このことから、AGEsの生成抑制、分解作用を持つ化合物の探索が行われています。 当所においても野菜、果実、加工食品やこれらに含まれる各種成分などを対象として、さまざまな糖化抑制作用評価を行ってきましたので、その研究内容と測定事例を紹介いたします。