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産業技術総合研究所 第4期中長期目標期間におけるダイバーシティの推進策 平成30年度進捗報告

令和元年5月23日 ダイバーシティ推進委員会

  概要

 産総研は、ダイバーシティ推進委員会において「第4期中長期目標期間におけるダイバーシティの推進策」(平成27年10月理事会決定。以下、推進策という。) を策定し、関連部署が連携して様々な取組を実施しているところである。推進策のアクションプラン第5項では、「毎年、各年度の主要なアクションプラン進捗状況や特筆される成果を取りまとめ所内外に公表する」としており、平成30年度の実施状況を別紙のとおり取りまとめた。

ダイバーシティの推進策の平成30年度進捗報告 −アクションプラン対応表−

1.女性研究者の積極的採用および女性職員の活躍推進

アクションプラン(要約) 平成30年度(2018年度)実施状況
@ 女性研究者の積極的採用
 研究職における第4期累積採用者の女性比率を18%以上とする目標に向け、領域の実情に応じた積極的な採用に取り組む。  平成30年度入所の研究職採用者に占める女性比率は14.0%(16名/114名)、第4期の累積採用者(平成27年度から平成30年度入所)に占める女性比率は16.7%(77名/460名)となった。
【参考】平成31年4月1日時点:19.0%、平成29年度:14.3%、第3期累計:16.7%、第2期累計:14.2%、第1期累計:6.9%
 女性研究者の応募を拡大するため、積極的な広報活動を展開する。  女性活躍推進法行動計画に基づき、産総研つくばセンターにて、女子大学院生・ポスドクと産総研女性研究職との懇談会・ラボ見学ツアーを開催した。全国各地の大学から46名の参加があり、事後に見学希望や情報提供の問合せもあった。本イベントは、茨城新聞(平成30年11月20日24面)にも掲載された。また、産総研つくばセンターの一般公開では、研究職を知ってもらうために、女子中高校生から大学院生までが集まる場を設けてロールモデル紹介を行った他、茨城県・筑波大学や内閣府・文部科学省等が主催する女子中高校生向けイベントにも協力した。その他、所内で行われたインターンシップ等の領域イベントへの協力、地域センターイベントの共催等を行い、これらの活動全体でのべ約360名の参加があった。いくつかのイベントは、内閣府男女共同参画局が進めるリコチャレに登録し、情報周知にも努めた。継続的にイベントを開催していることで、産総研に対する参加者の関心が高まり、平成30年度研究職員第1回公募において、女性の応募数が昨年度の1.8倍(平成30年度103名、平成29年度56名)となった。
【参考】主催イベント4回、領域、地域センター等所内イベント共催・協力6回、外部機関イベント参加・協力5回
 女性活躍推進法行動計画に基づき、関係部署が連携し、各地の大学やキャリア支援交流イベントに出向いて、産総研のダイバーシティ推進への取組・各種制度や職場環境などを積極的に紹介する広報活動を行った。これらの活動全体でのべ約160名の参加があった。
【参考】イベント参加10回、大学訪問・意見交換6校6回
A 女性職員の活躍推進  管理職に占める女性の割合を平成27年度末までに5%とし、第4期中長期目標期間終了時点でさらなる女性登用率の増加を目指す。
 そのために、管理職業務の効率化や職場環境整備の推進を通して女性の活躍をエンカレッジする。
 平成31年3月末日時点での管理職に占める女性比率は6.3%(24名/380名)となった。
【参考】平成31年4月1日時点:6.2%、平成29年度末時点:4.9%、平成28年度末時点:4.9%、平成27年度末時点:5.4%、平成26年度末時点:2.8%、平成25年度末時点:1.2%
 また、筑波大学及び日本IBMと進めている科学技術人材育成補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)」において、日本IBMのリーダー育成研修に参加し、上位層育成に関する情報交換を行った他、女性活躍を推進している外部機関のセミナーにも参加した。

2.外国人研究者の採用・受入支援および活躍支援

アクションプラン(要約)アクションプラン 平成30年度(2018年度)実施状況
@ 外国人研究者の採用・受入支援  優秀な外国人研究者の採用や受入の支援を目的とし、英語版の公式ホームページに外国人研究者に向けた情報を整備するなど広報活動の拡充により、外国人研究者へ産総研の認知度を高める。
 外来研究員や技術研修生の受入れ等を円滑に行うことにより、短期滞在の外国人研究者へ産総研での研究活動の機会を提供し、外国人研究者の応募の増加に貢献する。
 東京大学での留学生向け説明会や留学生が多く参加する横浜国立大学の博士のシーズ発表会等に参加し、産総研を広く紹介した。
 平成30年度入所の研究職採用者に占める外国人(外国籍)比率は15.8%(18名/114名)、第4期の累積採用者(平成27年度から平成30年度入所)に占める外国人(外国籍)比率は16.3%(75名/460名)となった。
【参考】平成31年4月1日時点:19.7%、平成29年度:16.7%、平成28年度:20.9%、平成27年度:11.4%、平成26年度:12.3%、平成25年度:6.3%
A 外国人研究者の活躍支援  AISTインターナショナルセンター(AIC)は、現在の外国人研究者の生活支援から機能を強化し、言語面の業務サポートとして各部署への橋渡し機能を拡充する。  各担当部署とAICとで連携し、外国人研究者へ向けて所内制度(出産・育児及び年末調整)に関する英語でのセミナーを開催し、地域センターへも配信した。日本語講習等の生活支援業務も継続した。また、引き続き、外国人向けの情報発信(月一回のニュースレター配信)を実施し、各部署が外国人を含む職員等へ必要な情報を広く周知する手段を提供した他、各種相談にも応じ、件数は266件であった(平成30年度末時点)。法務省が進める高度人材に対するポイント制による出入国管理上の優遇制度についての問い合わせも27件(平成30年度末時点)と昨年度(10件)から増加した。
B 外国人へのマネージメント業務支援  外国人グループ長等を対象としたマネージメント業務の言語支援について、第4期当初は必要に応じて個別サポートを継続しつつ、第4期終了時までには、全所的な支援体制構築を目指し展開を図る。  外国人グループ長等が所内業務を行う上で利用頻度の高い旅費システムや、職員として必ず行わなければならない手続きの年末調整システム(制度変更に伴うシステム変更への対応)等について、優先的に英語マニュアルの新規作成や改訂が促進されるように関連部署に働きかけ、実現した。また、関連部署と連携して、コンテンツへのアクセスがしやすくなるようにイントラの整備を行った。

3.ワーク・ライフ・バランスの実現

アクションプラン(要約) 平成30年度(2018年度)実施状況
@ 次世代育成支援行動計画の実施  ワーク・ライフ・バランスに関する支援策や年次有給休暇取得促進に向け、次世代育成支援行動計画に基づき各対策を実施する。  ワーク・ライフ・バランスセミナー(介護)を開催し、地域センターへも配信した。また、つくばセンターにおいて、ワーク・ライフ・バランスランチ会を開催し(育児5回、介護1回)、職員同士のネットワーク作りや情報交換の機会を提供した。そのうち1回は、関係部署との協力により「出産・育児に関する制度説明会」を開催した。
 産総研の育児・介護制度のさらなる普及を目的とした制度説明会を、北海道センター、中国センターで開催した。
 次世代育成支援行動計画に基づき、女性職員のみならず男性職員も積極的に育児休業等の制度を利用しやすい職場環境を目指し、キャンペーンを行い、情報提供や所内周知に取り組んだ。
 ワーク・ライフ・バランスの実現のために、職員等の夏季や年末年始における長期休暇の取得キャンペーンを実施した。
A 育児支援制度等の柔軟な運用  産休・育休中や職場復帰後における育児支援制度について、ニーズに応じて必要な改善を行う。  女性活躍推進法行動計画に基づき、育児・介護等で時間制約がある研究職員への支援の一つとして、補助員の雇用費補助の試行を昨年に引き続き行った。外部資金及び運営交付金を財源とし、11名(育児支援11名)に支援を試行した。さらに、試行実施者及びその上長へアンケートやヒアリングを行い、支援の有効性について検討し、来年度も継続するための内部予算の確保に至った。
B 働き方の見直し  ライフイベントによるキャリアロスを軽減するため、支援策の一層の充実を目指し、在宅勤務の試行的導入行った上で実施を検討する。

 女性活躍推進法行動計画に基づき、育児により時間制約がある研究職員の活躍推進及びキャリアロスの軽減のため、引き続き在宅勤務制度を実施した。利用者は毎年少しずつ増加し、今年度は23名(男性5名、女性18名)が制度を利用した。

4.キャリア形成

アクションプラン(要約) 平成30年度(2018年度)実施状況
@ 全所的な人材育成の取り組み  性別、年齢、国籍等にかかわりなく、産総研職員の多様で柔軟なキャリアを形成できるようにOJTや研修を活用して取り組む。  OJTを引き続き実施した。また所内研修(新人研修)において、ダイバーシティに関する講義を行った。管理職を含む職員等のダイバーシティに関する意識啓発のため、有識者によるダイバーシティ・マネジメントに関する講演会を開催し、地域センターへも配信した。300名を超える職員が出席し、意識改革につながった。
A 個々に寄り添ったキャリア形成支援  専門家によるキャリアカウンセリングや講習、メンター制度などを活用し、キャリアパス設計からキャリア形成まで一貫して支援する。  女性活躍推進法行動計画に基づき、キャリアアップをエンカレッジする研修を1回実施した。
 専門家によるキャリアカウンセリングや、若手事務職員に対するメンター制度を引き続き実施した。また、対面でのカウンセリングを受ける機会のない地域センターでの勤務者を対象に、地域センターにおいて体験カウンセリングを行っており、今年度は北海道センター、中国センターで実施した。

5.ダイバーシティの総合推進

アクションプラン(要約) 平成30年度(2018年度)実施状況
@ 障がい者が働きやすい環境の整備
 障がい者が産総研で働きやすい環境を作り、法定雇用率を遵守しながら雇用を促進し、社会の一員として活躍できるように支援する。  障害者の雇用については積極的にリクルート活動を行うなどして、実雇用者数が125人(平成30年6月1日時点)となり、平成30年度の法定雇用率(2.5%)による産総研の雇用義務数125人を満たすことができた。
 主な取組として、ハローワーク等が主催する「障害者就職面接会」への積極的参加、産総研独自の「障害者面接会」の開催、特別支援学校などへのリクルート活動が挙げられ、これらの取組を通し、産総研全体で平成30年4月から12月までに新たに17名を採用することができた。また、新たな障害者の雇用に繋げるべく、つくばセンターの一般公開や水戸市で開催された福祉機器展において、当所のバリアフリー推進グループの業務内容をパネル紹介した。その他、特別支援学校、障害者就労移行支援事業所及び東京大学等からの見学を積極的に受け入れるとともに当該機関との意見交換等を行い、今後の障害者支援について考える良い機会を得ることができた。
 また、障害者差別解消法の施行(平成28年4月)以降、同法に対する職員の知識と理解がより一層深まるよう、平成29年度に引き続き、外部の専門家による勉強会を開催した。なお、今年度は同法に加え、新たに障害者雇用促進法も対象として勉強会を開催した(勉強会参加者122名)。
 働きやすい環境整備の一環として、視覚障がいのある者から要望を聞き、関係部署と協力し、産総研正門近くの横断歩道に音の出る信号機の設置をつくば市に依頼した。さらに、最寄りのバス停からつくば中央までの歩道・交差点やつくば中央構内の建物入口等、視覚障がい者の行動が関わるポイント毎に点字ブロックを敷設した他、車椅子等による産総研への来訪者が安全かつ容易に通行できるように、第一事業所正面のバス停にスロープを設置した。
A ダイバーシティを推進する体制  ダイバーシティ推進委員会のもと、本推進策のPDCAサイクルを実施し必要な施策の検討を行い、全所的なダイバーシティ推進意識を醸成する。  育児・介護等で時間制約がある研究職員への支援の一つとして外部資金で試行を行った補助員の雇用費補助について、
内部予算を財源とした実施継続を提案し、幹部連絡会議を通して所内の理解を得た。これにより平成31年度には
交付金による試行を実施することとし、育児・介護支援について計8名の支援対象者を決定した。
B 国、自治体および他の研究教育機関等との連携  ダイバーシティ・サポート・オフィス(DSO)に主要メンバー機関として貢献するとともに、他機関との協力を継続する。  筑波大学及び日本IBMと連携して文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)」を引き続き実施し、毎月ワーキンググループを開催して情報交換や取組ついての検討を行った。
 また、全国20の研究教育機関が参加するダイバーシティ推進のネットワーク(DSO)の運営にも加藤一実理事を会長として引き続き携わり、相互に事例等の情報を提供することにより、所内制度改善へ活用した。また、千葉大学において「他機関との連携によるダイバーシティ推進と発展」をテーマに、日本大学においては「産総研の介護支援」をテーマに産総研の取組みを紹介した。
 つくば市においては、つくば市男女共同参画審議会委員を務める他、市主催の男女共同参画に関するイベントに実行委員として参加した。茨城大学、慶応大学、山口大学、九州大学、早稲田大学に訪問し、ダイバーシティ推進の取組について意見交換を行った。
 茨城県から女性活躍推進法に定める協議会である「いばらき女性活躍推進会議」に参画を求められ、会員登録を行った。また、本会議が主催する女性活躍推進に関するセミナーにも参加するなど、他機関との連携を広げていった。

連絡先

国立研究開発法人 産業技術総合研究所 総務本部 ダイバーシティ推進室

〒305-8560 茨城県つくば市梅園1-1-1 つくば中央第1事業所(つくば本部・情報技術共同研究棟7階)
電話:029-862-6418 FAX:029-862-6882 Eメール:
* 2011年10月 組織名が「男女共同参画室」より「ダイバーシティ推進室」へ変わりました。