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イベント:男女共同参画シンポジウム〔報告〕

報 告

 産総研男女共同参画シンポジウム「多様な人材が活躍する組織を考える ─ダイバーシティ・マネージメントのすすめ─」を5月21日(水)に 大阪のドーンセンター(大阪府立女性総合センター)で開催しました。 会場となったパフォーマンススペースの円形でユニークな空間の中で 産総研、企業、大学、官庁などから参加者約90名(男性55%)が集い、 多様性によって社会に活力をもたらすことのできる進化した組織の 姿について質の高い講演とディスカッションが行なわれました。

 まず、吉川理事長の「開発性科学から持続性科学へ」と題した 基調講演があり、「研究の世界の大きな流れに対して変化を与えた きっかけにはいつも女性がいる。」という話が紹介されました。 今また科学が変わろうとしているときにダイバーシティの一員で ある女性への期待が大きいことが述べられ、最後に、産総研研究職に おける女性比率についての問題意識があらためて表明されました。

 続いて、一件目の特別講演では、前内閣府男女共同参画局長で 現在は内閣府情報公開・個人情報保護審査会の委員を務める名取はにわ氏が、 「男女共同参画とダイバーシティ・マネージメント」というタイトルで 話をされました。名取氏は、科学技術分野の女性比率の低さや、女性の活躍の 指数に見られる低迷など、世界の中でも低水準な立場に陥った日本の問題点を 分析されました。推進策として国が取り組む第2次基本計画や女性の参加加速 プログラムを紹介するとともに、社会によってつくられた「男性像」、「女性像」 というジェンダーの視点で状況を見直すことの重要さや、ポジティブ・アクション (女性比率の目標設定)の有効性などを明解に説明されました。

 二件目の特別講演は、リコーソフトウェア株式会社取締役会長の國井秀子氏 による「イノベーション加速のためのダイバーシティー推進」でした。 國井氏は国際的なIT分野の企業における経験から、ダイバーシティー・ マネージメントは企業の成長に不可欠な施策であるとのお話をされました。 グローバルな人材については、国による様々な違い(給与レベル・契約・休暇・ 福利厚生・言語・文化など)への対処を具体的な成功例を交えて説明されました。 障がい者については、研究開発担当や特許調査などの業務の実例と、さらに分野の 幅を広げる工夫が紹介されました。また、女性の活躍を促すためには、女性の潜在 能力を引き出すキャリアプランや管理職の教育、啓もう活動、メンター制度など、 多面的な活動が必要であることを説かれました。

 三件目は、京都大学大学院文学研究科・文学部教授の伊藤公雄氏による 「多様性が生み出す社会の活力」という特別講演でした。伊藤氏は、日本の ダイバーシティ戦略の中でキーポイントは、女性という潜在パワーの参画であると 話されました。1970年前後に人類史上の大きな転換があり、諸外国では急激に 女性の労働参加が進み男性主導の社会から転換を遂げたのと対照的に、日本の社会 では、むしろ1970年以降に女性の専業主婦化で労働参加に大きく抑制がかかり、 男性の長時間労働と家庭放棄が急激に広がったとのことです。伊藤氏は、 そのことが日本の社会にいくつかの問題を生み出したと指摘し、21世紀型の成熟した 社会では女性の保持する感性や能力が重要な意味をもつと述べられました。

 最後に、澤田美智子男女共同参画室長の司会のもとで、基調講演者と 特別講演者に加えて湯元昇理事と赤井智子企画主幹がパネラーとして参加し、パネル ディスカッションが行なわれました。多様性の中でも特にジェンダー・ダイバーシティに 焦点を絞り、指導的な立場の女性を増やし育成することや、組織のトップや管理職が ダイバーシティ・マネージメントの考え方を持つことの重要性などが議論されました。 各パネラーから発せられた「自信をつける」、「女性が見えるようにする」、 「仕事を自分で抱え込みすぎない」、「コミュニケーションを多くとる」などの メッセージは、今後の産総研における男女共同参画の施策にとっても有意義な示唆に なるものと期待されます。

 より詳細については、近日中に本シンポジウムの報告書を冊子として作成 します。


内 容

多様な人材が活躍する組織を考える
─ダイバーシティ・マネージメントのすすめ─

日時: 2008年5月21日(水) 13:30-17:30
場所: ドーンセンター(大阪府立女性総合センター)
主催: 独立行政法人 産業技術総合研究所 男女共同参画室
共催: 京都大学女性研究者支援センター、内閣府男女共同参画局「平成20年度チャレンジ・キャンペーン〜女子学生・生徒の理工系分野への選択〜」
後援: 大阪府、近畿経済産業局

<プログラム> (敬称略)
  ◇ 開会挨拶 (小野晃 産総研副理事長)
  ◇ 上川陽子内閣府特命担当大臣メッセージ
  ◇ 基調講演: 吉川弘之 〈産総研理事長〉
  ◇ 特別講演1: 名取はにわ
          〈内閣府情報公開・個人情報保護審査会委員、
          元内閣府男女共同参画局長〉
          「男女共同参画とダイバーシティ・マネージメント」
  ◇ 特別講演2: 國井秀子
          〈リコーソフトウェア株式会社 取締役会長〉
          「イノベーション加速のためのダイバシティ推進」
  ◇ 特別講演3: 伊藤公雄
          〈京都大学 大学院文学研究科・文学部教授(社会学教室))
          「多様性が生み出す社会の活力」
  ◇ パネルディスカッション
          司会: 澤田美智子 産総研男女共同参画室長)
          パネリスト: 基調講演者、特別講演者の皆様、
                 湯元昇(産総研理事)、
                 赤井智子(産総研企画本部企画主幹)
  ◇ 閉会挨拶 (古賀茂明 産総研理事)

連絡先

国立研究開発法人 産業技術総合研究所 総務本部 ダイバーシティ推進室

〒305-8560 茨城県つくば市梅園1-1-1 つくば中央第1事業所(つくば本部・情報技術共同研究棟7階)
電話:029-862-6418 FAX:029-862-6882 Eメール:
* 2011年10月 組織名が「男女共同参画室」より「ダイバーシティ推進室」へ変わりました。

(2008.06.25 よりカウント)