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SARS-CoV-2タンパク質群の2次元NMRスペクトルを公開

生命工学領域では、AMEDプロジェクト「ウイルス等感染症対策技術開発事業」の一環として、「新型コロナウイルスの信頼性の高い迅速診断システムの開発(代表者:亀山 仁彦)」を行っている。中でも、抗体を用いた信頼性の高い迅速診断システムの開発に当たっては、特異性の高いSARS-CoV-2タンパク質と抗体のペアを選定することが有効であるが、構造的均一性が担保された良質のウイルス抗原を得ることは必ずしも容易ではない。細胞分子工学研究部門・動的創薬モダリティ研究グループと生物データサイエンスグループでは、配列解析から予測されたSARS-CoV-2タンパク質の構造ドメイン45種のうち27種について、無細胞発現系による合成と精製に成功した。これは、膜蛋白質や細胞外蛋白質を含め、全ORFの約50%超に相当する。また、生理活性が指摘されているORF3bやORF9bなど非典型配列についても、合成と精製に成功している。さらに、非典型配列1種を含む構造ドメイン13種について2次元NMRスペクトルの取得に成功した。取得したNMRスペクトルは、抗原の構造均一性を担保するのみならず、原子レベルでの相互作用解析や構造解析を可能にすることから、SARS-COV-2タンパク質に対する創薬研究および生物学的基盤研究への活用が期待される。

無細胞タンパク質合成技術により取得したSARS-CoV-2タンパク質群の2次元NMRスペクトルと発現領域

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