産友会メールマガジン第7号 【炭素繊維の自動車への応用】
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産総研中国センター友の会(産友会)メールマガジン
【第7号/ 2012.07.●●発行】
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【特集】炭素繊維の自動車への応用
7月号は自動車の車体軽量化の切り札として注目を集めている炭素繊維についての特集です。約50年前に、通商産業省工業技術院(現産業技術総合研究所)の進藤昭男博士によって発明*1)された炭素繊維を用いて強化された樹脂は炭素繊維強化樹脂(CFRP)と呼ばれ、これまでゴルフクラブのシャフトなどのスポーツ用品や航空機等で実用化されてきましたが、国産自動車への応用は2010年12月にトヨタ自動車が発売した「レクサスLFA」が初めてということです。現在、CFRPは高級自動車における車体軽量化の切り札として期待が集まっています。
*1) 進藤昭男:大阪工業技術試験所報告 317, 1-52(1961)
■ドイツにおける自動車へのCFRP使用の動向
この記事は、ドイツの自動車におけるCFRP使用の動向・将来予測を紹介しています。DLR(ドイツ航空宇宙センター)での車体への適用に関する研究、BMW社のM3型自動車屋根の製造、同社が2013年に販売開始予定のi3型電気自動車車体への適用などが記されています。
Industrieanzeiger誌(ドイツKonradin社)、2012年第12号(5月21日号)、p24-27、標題:Materialmix ist entscheidend(材料の混合が決定的だ)
関連HP
■欧州の炭素繊維複合材料関連ネットワーク
炭素繊維複合材料の利用を促進するためのドイツ、オーストリア、スイスの企業・研究機関のネットワークとして、Carbon Composites e.V. (社団法人炭素複合材料)が2007年に設立されて様々な活動を行っています。現在の参加機関は、自動車メーカーを含む165機関(研究機関:34、大企業:39、中小企業等:92)です。
■入手可能な100MPGの炭素繊維製の自動車
Axon自動車は時速90マイルの最高速度で約100MPG(←PMGとは「1ガロンあたりのマイル」のこと)を達成できる新規な乗用車を開発しました。こうした素晴らしい燃焼効率を達成できた秘密は炭素繊維にあります。同社は炭素繊維複合体から車の構造要素や車体のパネルを製造する大量生産技術に関する特許を保有しています。これらのパーツは炭素繊維のロープで作られエポキシ樹脂を含浸させています。鉄と同等の強さを重量比40%で製造することかできます。車は2010年モデルとしてリリースされる予定です。
■BMWの炭素繊維車: 鋼鉄よりも堅牢
三菱レイヨンとの合弁企業で作られた無色の繊維前駆体はワシントン州のモーゼス湖の200mの長さのプラントで数百のリールで伸張されて1400℃で焼成され、黒い色と強い強度を有する炭素繊維となります。炭素繊維のフィラメントは太さが髪の毛の10分の1で、五万本が束になるとほぼ1トンのものを持ち上げることができます。ランツフットの南70マイルの別の場所で樹脂を真空含浸させ、約100℃で硬化させると、3次元の車体を形成する数分以内で硬化し、鉄の車に比べて半分の重量で、鉄よりも堅牢で硬くなる・・・というようなことが紹介されています。
■炭素繊維複合プラスチックの成形
中小企業事業団では平成11 年度 ものづくり人材支援基盤整備事業の一環として、プラスチック成型用金型(その2)という報告書をまとめています。この中には炭素繊維複合プラスチックの成形についても紹介されています。
■炭素繊維強化炭素複合材料の製造方法
産総研では、種々の熱硬化性樹脂を炭素マトリックス前駆体とする炭素繊維強化複合材料を製造に関連して、ビスマレイミド-トリアジン共重合樹脂を炭素繊維複合材料について研究しています。得られた炭素繊維強化複合材料は、高温での熱処理後においても、高強度を示すことを見出し、特許を取得しています。【特許番号】第2664047号
■炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の改質による新規材料の創製
産総研では既存のCFRPに対して、層状ケイ酸塩のようなナノフィラーの添加と産総研で開発した『高せん断成形加工法』の利用によりCFRPを大幅に改質できることを見出しました。
(関連技術・高せん断成形加工法のご紹介:
■「ナノテクノロジーによる次世代CFRP開発」シンポジウム
産総研・中部センターでは2011年3月、次世代CFRP開発に関連する「ナノテクノロジーによる次世代CFRP開発」シンポジウムを開催しました。このシンポジウムでは計測フロンティア研究部門 が「CFRP構造物の健全性評価技術」について、また、先進製造プロセス研究部門 が「CFRPの切削加工について」および「炭素繊維の外部場による表面・界面改質とマトリックス樹脂改質の試み」 という演題で講演を行いました。
■超音波映像による接合面の観察
産総研では接着剤による接合面、積層型複合材の接合面等を超音波を用いて非破壊で観察することにより、CFRPのような積層型複合材料については衝撃によって材料の内部に生じる層間剥離を観察することが可能であることを明らかにしました。超音波映像を用いることにより、CFRPの各層を分離して観察することが可能であることが分かりました。
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