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医薬品開発に要する費用の高騰が問題視されて久しく、上市される医薬品当たりの開発費は1,000億円近くなるとも言われています。こうした現状を打破するために、開発の初期段階、特にリード化合物のスクリーニング (lead optimization)の効率化、迅速化が極めて重要であるという認識は、衆目の一致するところです。現在でもこの目的でヒト細胞を用いたスクリーニングが行われているものの、動物実験や臨床治験といった川下における評価結果と必ずしも対応せず、信頼性に欠けているのが現状です。その原因としては、スクリーニングに用いる細胞の標準化がなされていないこと(細胞の個体差が大きいこと)と、用いられている細胞が体内における機能を発現していないことによると考えられます。

そこで我々は、ES細胞やiPS細胞から誘導される標準化細胞により、リード化合物のスクリーニングを効率的に行う技術を開発しています。培養細胞の機能を体内に近づけるためには、培養環境を精密に制御し、より体内環境に近づけることが重要です。そこで、流動状態、物質移動および温度制御をマイクロメートルレベルで制御が容易なマイクロプロセスにおいて細胞を取り扱うことが可能な、細胞チップの開発に注力しています。マイクロプロセスはチップ上に様々な機能を集積することができるため、医薬品探索において必要不可欠であるハイスループット化が容易であることも利点です。

DADT-TOP 我々は、従来の細胞アッセイ技術であるマルチウェルプレートの機能を凌駕する灌流培養チャンバーアレイチップを開発し、現在は、これまで開発を進めてきた光応答性材料を用いた細胞接着性制御技術を当該チップに組み込むことにより、細胞の選抜、培養、目的とする細胞の回収を自動的に行うことができる細胞チップの開発を目指しています(図)。これらのチップ、アッセイ装置は、近い将来設立を予定している産総研技術移転ベンチャーにより製品化する予定です。

さらに我々は、次々世代の無細胞系医薬品アッセイ技術として、細胞膜タンパク質を利用した人工脂質/膜タンパク質ハイブリッドセンサデバイスの基礎研究にも着手しています。