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温暖化等の環境問題、エネルギー問題、食糧問題といった、人類が直面している地球規模での課題の解決のために、また花卉園芸や医薬品原料生産などにより健康で豊かな人間生活の実現のために、光合成を基にしたバイオマス生産、多様な生体物質の生産、花芽や果実の形成など、植物が本来持っている機能を有効利用することに対する期待が高まっています。このような植物機能を制御するメカニズムの解明と有用な植物機能を有効に利用するための制御技術の開発が、私たちのミッションです。
ほとんどすべての植物機能は、それぞれに特徴的な遺伝子群の発現を介して調節されています。そのため、遺伝子発現のオン・オフを直接的にかつ統括的に調節する働きを持つ「転写因子」が、植物機能の制御において中心的な役割を担っています。私たちのグループでは、植物の新しい遺伝子発現抑制技術であるCRES-T法を独自に開発すると共に転写因子研究の基盤整備や解析技術の改良を進め、モデル植物及び実用植物において転写因子の機能解明や利用技術開発を進めています。さらに、これまでの研究で培った知見と技術を活かして、多面的な角度からの植物機能制御に関する研究開発も進めていきます。