バイオテクノロジーによる製品化には、探索、合成、分離・精製、分析・管理といったバイオプロセスのステージを経る必要があります。バイオテクノロジーが進歩した現在においては、各々のステージに非常に高度な技術が要求されています。これは特に医薬品などの場合、人類未知の最先端技術を信頼して受け入れるための社会の要求でもあります。各ステージにおいて高度化した技術それぞれは、単独で技術市場ができるほどですが、それぞれのステージの成熟度が高い水準で担保されることで初めて製品製造の動脈とも言える一連の流れが成立し、バイオテクノロジー製品の製造・市場投入が可能となります。すなわち、製品のバイオプロセス開発(横軸)と各ステージ技術の成熟(縦軸)は同時に成立することが必要であり、両者がバランスよく効率的に連携してバイオテクノロジー分野での製品化を実現できるシステムをここでは「バイオプロセス・パイプライン」と呼びます。各ステージのうちゲノム創薬を中心とした探索技術に関しては、これまで産業界においても技術開発と投資が活発に行われてきましたが、反面、後段の合成、分離・精製、分析・管理(ステージ2〜4)のステージでは技術市場の空洞化が懸念されております。「バイオプロセス・パイプライン構想」では、特にこの後段3ステージの振興を図り我が国におけるバイオプロセス・パイプラインの完成を目指します。