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研究部門の概要

ナノ材料研究部門では、研究開発を通じてナノ材料の産業化へ大きく貢献することを目標としており、以下の5つの戦略課題を中心に研究開発を推進しています。

研究部門の重点研究課題

● ナノ材料による物質循環・エネルギー有効利用技術の開発

物質循環技術の開発では、配位高分子をはじめとするナノ粒子をコア材料と位置づけ、領域横断的・機動的な バーチャル体制である資源循環利用技術研究ラボに積極的に関与し、窒素循環に利用できる吸着材料に関する研究開発を進めます。

エネルギー有効利用技術の開発では、ナノ粒子やサブミクロン粒子ならびに有機材料複合膜をコア材料と位置づけ、物質・熱・光などと相互作用する機能性材料とその応用技術の開発を進めます。ここでは特に高効率熱電材料や熱化学電池の開発を進めるとともに、ナノ粒子やサブミクロン粒子の効果的な利用技術を開発します。


● 次世代デバイス材料の製造および応用技術の開発

ナノ材料を利用した次世代デバイスを実現させるために、二次元ナノ材料の高品質合成技術の開発ならびにデバイス応用に必須な複合化・転写・ドーピング技術等の開発を進めます。また、高結晶性CNTのマルチスケール階層制御技術の開発を進め、 高結晶性CNTのデバイス実証を行います。


● 健康福祉のための環境応答性材料やセンサ、アクチュエーターの開発

ナノバイオ材料を活用して、使用環境中の特定の因子(水分、糖、タンパク質、細胞、細菌、pH等)に応答し、所望の機能を発揮するバイオセンシング素子ならびに機能性物質送達材料を開発します。また、ナノ材料を活用したハイブリッド電極によるソフトアクチュエータやセンサの開発を進め、マイクロポンプなどの医療デバイスや点字ディスプレイを始めとする感覚デバイス、ソフトセンサ等の新しい情報機器への応用展開を進めます。


● ナノ構造制御による機能性ガラスならびに光機能材料の開発

ガラスを中核として、環境問題の解決や省エネルギー等に資する材料やデバイスを実現するために、赤外光を有効活用できるナノ構造制御アップコンバージョン材料や、従来の性能限界を大きく超える機能性ガラスや光機能性材料、また、これら材料の革新的製造プロセス技術を開発します。


● 高度ナノ計測およびヘテロ界面制御技術の開発

単原子や単分子に対するイメージングや電子分光測定を可能とした電子顕微鏡技術の開発をさらに推し進め、立体構造イメージングや電子エネルギー分解能のさらなる向上や、角度分解EELS等の手法の高度化を進めて、電子顕微鏡の新たな応用法を開発します。さらに、金属と樹脂の界面などのヘテロ界面の分析技術の開発を進め、中でも接着接合部の耐久性評価手法と接着メカニズム解明のための界面分析手法の開発に取り組みます。開発した評価手法の国際標準化も目指します。