深部地質環境研究コアの研究グループ

Research Core for Deep Geological Environment / AIST

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深部コアについて
研究グループ
長期変動研究グループ
火山活動や地殻変動等の長期地質変動の調査・研究を担当
深部流体研究グループ
地下深部からの地下水やガスに関する調査・研究を担当
地下環境機能研究グループ
岩石・岩盤物性などの実験的研究,地層中の化学反応・化学環境に関する調査・研究,アナログ核種の地球化学的挙動研究や微生物影響の研究,鉱物と水との化学反応などを担当
シームレス地質情報研究グループ
国土の基礎地質情報と他の地球科学情報をGIS技術により統合した基盤GISの担当
地球物理研究グループ
地球物理学的手法による地下構造の調査・研究を担当.また地下水流動に関する精密物理探査を実施.
活断層・地震研究センター
地震による被害の軽減のため,全国に分布する主な活断層調査し,地震発生の可能性と規模を予測.


長期変動研究グループ

深部コアの研究グループ

火山活動や地殻変動等の長期地質変動の調査・研究を担当しています.また,地質年代測定の高精度化のための研究も実施しています.

  • 隆起・沈降の空間分布に関する研究
    福島県会津盆地から新潟県津川盆地にかけての段丘の編年を行い,第四紀後半の地殻変動量と浸食・堆積量の定量化に関する調査・研究をおこなっています.
  • 西南日本の単成火山の時空分布と成因の研究
    西南日本,背弧側に点在する非島弧性の散発的火山活動の時間空間分布,マグマ発生機構,マグマ成因論の立場からマグマの発生の条件をそれぞれ明らかにし,将来の活動予測の為の研究です.今年度も昨年度に続き九州北部の単成火山活動の時空分布とその地球化学特性に関する研究を行っており,自然地震観測結果から九州北部のマントル構造を明らかにするための研究を,九州大学との共同研究として実施しています.
  • 巨大カルデラ噴火の発生頻度と影響範囲の研究
    北海道東部の阿寒・屈斜路・摩周カルデラを対象にカルデラ噴出物の岩石学的・年代学的検討により3カルデラを形成したマグマシステムについて検討すると供に,カルデラ周辺部の火山性流体分布調査を行い,火山活動に影響を受けた流体の空間的な特徴を明らかにする為の研究をおこなっています.地質・岩石関連の研究課題については,北海道大学と共同研究です.
  • 活断層周辺の地下地質および地下水流動系の研究
    活断層の成長に伴う断層位置の移動(マイグレーション)や活断層周辺の水理構造の変化に関する研究.会津西縁活断層帯をモデルフィールドに設定して,この断層の成長過程とその影響に関する調査・研究を行っています.
  • 長期地質変動の研究
    本研究は,地殻変動及び火山活動の基礎的理解を深めることを目的として,国内各地の広域テフラの研究,K-Ar及びAr/Ar年代測定の研究を行っています.
  • 日本の第四紀火山データベースの整備
    新規に出版公表された学術雑誌,研究機関報告書,科研費報告書,一般科学雑誌,学会講演要旨集から日本の第四紀火山に関係する文献を抽出し,火山毎に文献リストを作成する.抽出した文献から,位置,火山体の分布・地質,火山の型式,岩石,活動時期,噴火災害記録等を火山毎にまとめたデータベースを整備しています.


深部流体研究グループ

深部コアの研究グループ
水文プロセスの解明に関する研究

地下深部からの地下水やガスの上昇,流体の起源や挙動などに関する調査・研究および水質(pH,酸化還元電位,主要・微量成分濃度)・同位体組成などの水の化学指標に基づき,地下水の流動・循環システムの解明に関する調査・研究を担当しています.

  • 広域地下水流動系の研究
    関東平野と阿蘇山地域において,地下水・湧水の採取を実施し,水質ならびに各種同位体組成の測定を行いました.その結果,埼玉県中・南部を中心とする関東平野中央部には,塩化物イオ濃度が高い地下水(100-200m/l)が帯状に分布すること,また阿蘇山地域では,深部起源CO2の湧水への混入の有無が明らかとなりました.今後,これらの原因の解明を通じて,地域の広域地下水流動系モデルの構築を試みる予定です.
  • 熱水活動の研究
    深部流体の検出手法を開発し,その起源および水質形成機構を明らかにするとともに,ヘリウムおよび炭素同位体を用いた地下水の年代・滞留時間を推定する手法を提示しました.また,流体包有物を用い深部流体の特徴についても調査しました.
  • 深部上昇流体の分布・起源に関する研究
    ヘリウムおよび炭素同位体を用いた深部上昇流体検出手法の開発を行います.また,近畿地方において,深部上昇流体の産状,化学・同位体的特徴に関する詳細調査を行います.流体包有物を用い深部流体の特徴についても調査します.…もっと詳しく
  • 温泉の水質特性と起源に関する研究
    深部地下水系への深部上昇水などの混入の実態,流量な情報を収集し,地層処分地の適性評価のための基準作成に資します.
  • 地下水循環システムの分布とその要因に関する研究
    福島県中央部の阿武隈花崗岩地帯において,無降雨時の河川水を対象とした高密度の水文調査を行い,地域の地下水流動系と地質構造の関係について明らかにします.…もっと詳しく
  • 地下水の水質形成に果たす地質と人間活動の影響の研究
    関東地方において広域テフラの対比に基づく詳細な層序区分を行うとともに,降雨浸透水と浅層地下水の水質形成に果たすローム層の役割について考察を進めました.また,関東・甲信越地方の湧水・浅層地下水の一般水質・微量成分濃度及び安定同位体組成を決定する要因を抽出するための地球化学的検討を行いました.これらの結果に基づき,地下水の水質形成に果たす地質と人間活動の影響についてそれぞれ定量化を進めました.
  • 地下水の保全に関する水質指標とマッピングの研究
    日本各地において,天水(降水・河川水・湖水・湧水・地下水)の性状の現状把握,ならびに地下水の涵養・流動プロセス(涵養源・涵養地域・主涵養期・滞留時間等)の解明に関する水文学的研究を実施しました.対象とした地域は,神戸市とその周辺,中国地方東部(岡山県・鳥取県),羊蹄山,鳥海山であり,いずれも汚染や地下水資源枯渇の観点から地下水保全が急務となっている地域です.当該地域における水質や各種同位体に基づく調査結果は,水文環境図としての公開を念頭において解析作業を進めており,平成16年度にはこれらのうち,まず神戸市とその周辺地域の成果を出版する予定にしています.…もっと詳しく
  • 深部流体の研究
    三宅島等において,気象庁,東京工業大学,東京大学等と共同でCOSPECを用いたSO2放出量観測を行いました.観測結果は随時,火山噴火予知連絡会に報告した.COSPECの後継機種であるminiDOASシステムの開発を行いました.2000ppmm以下の低濃度では,COSPECシステムと同様の結果を示しましたが,高濃度域では値の信頼性に難があり,現在,その原因を究明中です.富士山麓において発見された噴気の緊急調査を実施し,火山噴火予知連絡会に報告しました.伊豆大島において,山頂噴気及び周辺の地質調査を行いました.

 名古屋大学へ研究を委託し,地下水及びガス試料のC-14濃度の測定を行いました.マルチアイソトープ指標を用いた地下水の起源及び滞留時間解析のために必要な,専用のボアホール用採水器の設計及び製作を行い,阿武隈において試料を収集しました.水質形成機構解明のため,USGSのPHREEQCを導入し,分析結果に適用した.各種分析機器類のメンテナンスを実施し,不具合箇所を修理しました.

  • 水文プロセスの解明に関する研究
    地下水汚染が深刻となっている地域を対象に,人間活動に伴う浅層地下水の水質汚染のプロセス解明に関する事例研究を実施し,その結果,水質汚染に係わる要因が地下水汚染に果たす役割を評価します.…もっと詳しく


地下環境機能研究グループ

深部コアの研究グループ
高温・高圧条件下における供試体組立の様子

地下環境を理解するために必要な情報を野外,実験室それぞれから得て,地下環境の将来予測に役立つモデルを構築するための一連の技術ならびに,情報技術による情報発信に関する調査・研究を担当しています.

  • 3次元地質モデルの研究
    
3次元地質モデル作成手法を整備するため,花崗岩地域(阿武隈高地)の調査では,ボーリング孔を利用した地震波探査による分布解析を実施するとともに,平成13年から実施してきた阿武隈花崗岩地域の調査の最終取りまとめを行いました.堆積岩地域(新潟県東部)の調査では,新たに8カ所のボーリング孔を掘削し,地質構造データの採取,孔内での各種現場透水試験,多孔システムによる地下水の流向・流速試験を実施し,堆積岩における地下水循環構造モデルの作成手法を検討しました.
  • 地質総括の研究
    
地下浅部での地層物質の鉱物学的・熱力学的特性変化の解明に資するため地表から地下浅部における地層物質の風化・変質・続成作用を対象に,化学組成・鉱物組成・物理特性及び熱力学的諸特性の変化を検討します.平成15年度は,新潟・山形県下の地表岩石試料・土壌試料・ボーリングコア試料を対象に基礎データを得ました.
  • 岩盤内の移流拡散特性の評価技術に関する研究
    各種室内透水試験・拡散試験法に対して,感度解析に基づき試験理論及び解析方法の検証と,対象となる試験体に応じた最適な試験設計,精度限界の定量化を行い,試験法に関する知見を取りまとめました.岩石の透水性と他の物理特性(弾性波速度等)との関連性を実験的に評価できる試験システムの構築を行い,また,新たな拡散試験技術の開発を進め,最適設計を行い実験的にもその適用性を実証しました.さらに,国際共同研究では原位置試験計画に参加し,室内試験用岩石サンプルを採取して拡散試験用の試験容器の設計,試験体の準備を完了しました.
  • 遅延または促進に関わる微生物・有機物・コロイドの研究
    硝酸還元をする微生物の培養手法の確立に成功しました.放射性核種や鉄鉱物の酸化溶解を分析する化学的手法も同時に確立し,アセチレン阻害法による硝酸還元速度測定の手法も確立しました.また,第三紀堆積岩から無菌無酸素掘削で採集したコアを,室内実験に用いるため微生物活性を維持した状態で保存し,微生物の硝酸還元活性の実験準備を整えました.
  • 局所的岩盤特性の隔離性能変化に関する研究
    核種移行に大きく影響する岩盤特性とその変化の要因について明らかにするために,原位置における応力変化量を測定する油圧を利用した新しい応力測定装置を開発し,原位置への適用化に向けて応力変化の測定を試みました.また,三軸伸張試験手法にて変形挙動を高精度に計測する手法を確立し,泥質岩を用いて変形挙動を把握しました.亀裂・空隙の3次元定量化を行いながら熱環境下に置かれたコアの透水試験から,流体移動特性の変化に関する実験的研究を実施しました.
  • 地質データの統合とデータベースシステムの構築の研究
    
5万分の1地質図幅,沿岸域音波探査データ,資源地域の試錐・物理探査データ,岩石の化学分析値のデータベース化を,平成16年度の完成に向け実施しました.また,平成16年度にWEB形式での利用を可能にするために,本年度からネットワーク統合システムの作成を開始しました.
  1. 公表済み地質情報の電子化と集約を行います.
  2. 各研究チームの調査・研究成果の蓄積・統合により,「情報基盤」としてデータベースの集合体の形で管理します.
  3. この情報基盤を利用した各種統合解析技術を開発します.
  4. 当研究センター内での情報共有と,広く一般への情報サービスの両面から, 調査・研究成果の効果的な利用を促進するための情報技術を開発し,情報基盤の提供と公開を担当します.


シームレス地質情報研究グループ

深部コアの研究グループ

国土の基礎地質情報と他の地球科学情報をGIS技術により統合した基盤GISの担当

  • データベース整備
    地質情報の検索・発信の基礎となる総合地質情報データベースを整備します.特に20万分の1シームレス地質図(基本版・詳細版)について,アップデートと他の地球科学情報との統合を目指します.
  • 社会に役立つ地質情報創出
    地質情報の利用技術を開発します.自然災害研究等への地質情報の活用を目指し,GISによる地質情報利活用の研究を進めます.
  • 普及活動
    とかく難解になりがちな地質情報を一般社会で使えるように,用語の統一や解説の作成に取り組みます.分かりやすい表示システムの開発にも取り組みます.


地球物理研究グループ

深部コアの研究グループ
精密重力探査に関する研究

重力・磁気探査や地震探査など地球物理学的手法による地下構造の調査・研究を担当しています.また,他の研究グループと共同で地下水の流動などの解明に関する精密調査も行います.


活断層・地震研究センター

深部コアの研究グループ
  • 活断層・地震研究センターでは,地震による被害の軽減に役立てるため,全国に分布する主な活断層を調査し,地震が発生する可能性と地震の規模を予測します.また,大地震を起こした世界の活断層の研究を行い,糸魚川−静岡構造線,中央構造線などの国内の大規模な活断層から発生する地震の予測に役立てます.