ITとサービスの融合による新市場創出促進事業
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G空間分野 > 異種測位技術間における共通処理基盤

 現在使われている位置測位方式はGPS測位や携帯電話の基地局測位、無線LAN測位、IMES測位等があり、その測位手段によって取得される位置情報の表現形式や座標系、測地系、付随情報等が異なるため、複数の測位手段を利用する端末共通のアプリケーションの構築が困難という課題があります。
 本実証事業は、屋外・屋内での位置測位をシームレスに繋ぐ共通処理基盤を開発することで、屋内・屋外を意識することなく地理空間情報サービスを提供できる環境の構築を目的としています。また合わせて、屋内測位における精度の評価や当基盤を用いたサービスの実現可能性について考察を行います。
 本実証事業により、新たな測位デバイスの登場に対して柔軟に対応が可能となり、位置情報に関する環境/デバイス依存の仕様を気にすることなく、サービスを横展開できるようになると期待されます。また、複数の測位手段を共通的に処理する基盤によってアプリケーション・コンテンツが提供可能となることで、屋外・屋内を包括する位置情報を利用したサービスの促進・普及・市場の活性化が図れるものと考えられます。
【 実証事業の概要図



 サービスアプリの構築効率化のための、共通処理基盤整備について要件定義し、アークテクチャー構成をとりまとめました。
共通処理基盤のコンポーネント構成
共通処理基盤は測位手段間の差異を吸収する中間レイヤをもち、このモジュール性が 測位手段に依存しないインタフェースを提供する。
最適な測位手段を判断するために、共通処理基盤は測位手段の特徴を記述したプロファイルおよびアプリケーションのポリシを管理し、測位手段や端末の状態を適宜監視する。
測位手段へのアクセスはアプリケーション毎ではなく共通処理基盤が一括して行い、アプリケーション間の測位手段アクセス競合を防ぐ。
測位結果は、ある一定期間、共通処理基盤内で記憶する。この履歴は短期的なものと長期的なものに分類する。短期記憶は、パフォーマンスの向上やリソース競合回避のために利用され、長期記憶は端末の軌跡管理にも利用される。
共通処理基盤はある空間と別の空間との間の位置情報のマッピングルールを保持することで、位置表現の相互変換機能を実現する。
【 実証事業の成果図


 屋外・屋内との境界点を主として測位がシームレスに行われ、適切な地図表示により現在地確認、目的場所へのナビゲーションサービスの実現性について検証し、以下のことが分かりました。
測位手段の切替わり直後にゆっくり歩けば、現在地表示が追随する。通常歩行速度に対応するには、屋外から屋内への測位の切替速度性能の改善が必要です。
位置情報の屋内送信機等のインフラが揃えば、現在地測位、ナビゲーションについて屋内・屋外のシームレスな測位により実現可能なことが確認できました。
測位精度については、送信機の配置設計による目標精度にあった位置精度を得られることが確認できましたが、更なる位置精度を求めるアンケートからの要望も散見されました。サービスアプリケーションの内容により配置設計の工夫が必要になります。

1. 異種測位技術間共通処理基盤
 従来、位置情報を利用したアプリケーションは測位手段を直接利用しています。これは、測位手段の利用方法や得られる位置情報の表現方法は測位手段ごとによって異なるため、アプリケーションレベルで複数の測位手段インタフェースに対応する必要があり、煩雑です。また、位置補正機能や移動履歴(軌跡)管理機能などもアプリケーションごとに用意され、冗長です。さらに、測位手段によってはマルチアクセスに対応していないものもあり、一度に1つのアプリケーションのみしか測位手段を利用できない場合もあります。これらの課題を解決するものとして、次の機能を実現しようとする仕様を定めました。

測位手段非依存API
利用している測位手段に依存しない統一的な位置取得アプリケーションインタフェース。
適応的測位手段選択機能
端末の状態やアプリケーションの要求に応じて最適な測位手段を選択する測位手段をシームレスに切り替える。
測位手段リソース競合回避機能
複数のアプリケーションから測位手段へのアクセスがあった場合の競合を回避する。
端末軌跡管理機能
複数の測位手段から得られる位置情報を時系列による軌跡として扱う。
位置表現相互変換機能
アプリケーションの要求に応じて、位置表現を変換する。



  ◆ 「異種測位技術間共通処理基盤」仕様書は下記にお問い合わせいただくことで入手できます。
問合せ先:財団法人ニューメディア開発協会 電話03-5287-5034
① 位置測位に係わるデバイス機器、インフラ提供など基盤利用領域
 異種測位共通基盤の実装には、測位デバイス機器や通信キャリア、機器OS開発、アプリケーション開発者等の多種の業界が関連します。本成果は共通基盤を構成するアーキテクチャーを提案したものです。この提案に基づき、実装して行うことで共通的な処理方式によるアプリケーション開発が可能になります。実装段階でのベース仕様として活用します。
【 実証事業成果の活用イメージ図(1)


② 屋外・屋内に係わらない地図空間情報の利用領域
 想定される屋内・屋外の意識の無い地図空間情報サービスとして、以下が考えられます。
(1) 緊急時の避難経路誘導(屋内での非常口への最適避難路誘導による安心・安全の向上)
(2) 商業施設内など屋内・地下街での現在所在位置の近傍エリアでのプッシュ型のレコメンデーション
(3) 地下駐車場での駐車場所忘却時の誘導サービス
(4) 迷子防止サービス
【 実証事業成果の活用イメージ図(2)


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